【第11号】オリンピック後に大不況。韓国、スペイン、豪州、ギリシャ開催国の経済低迷

◎GDP成長率、ほぼ半減

  

 2020年東京オリンピック開催まで残り5年。大手マスコミは「オリンピック特需は約1兆円、経済波及効果は約3兆円、雇用誘発は15 万人超」と、もてはやすが、オリンピック後に日本は深刻な不況に突入すると指摘する専門家は少なくない。

 

オリンピック開催後に大不況に突入した国は多い。84年以降の開催国では、韓国、スペイン、豪州、ギリシャ。アメリカなど一部の国を除き、ほとんどの開催国で、経済成長率は前年の半分以下。ギリシャに至っては、成長率の低減にとどまらず、現在も深刻な財 政危機に陥っている。また、税金を投入したオリンピック施設は、祭典終了後に廃墟と化している。

◎国債発行、前回の東京オリンピックが引き金

 

 戦後の日本経済を考える上で、オリンピックは大きな分水嶺だった。

 

日本が最初に国債を発行したのが1965年。64 年の東京オリンピックに向けて無尽蔵に実施された公共事業がなくなり、「40 年不況」と呼ばれる大不況に突入した時期でもあった。これからも、一般的に言われる「オリンピックは消費のカンフル剤」は実態に反する。

 

65 年時の国債発行額は2000億円。政府はあくまで一時的な措置のつもりであった。しかし、景気対策を名目とした「国の借金」は増え続け、いまや1000兆円を越えている。

 

半世紀前の経済政策の失敗を総括せずに、政府は再び同じ方法の経済戦略に舵を切っている。