【第17号】「賞味期限」の合法的偽装。卵の賞味期限は「パックした日」で決まる

 

 

 

 日本人1人当たりの卵の年間平均消費量は3 0 0 個以上。身近な食べ物だ。スーパーでは、平日の売り上げを10とすると週末は30、特売日は100になるという。不思議なのは、特売日に並ぶ卵はどれも賞味期限が新しいということ。鶏は特売日に限って卵を平日の10 倍も産むのだろうか。そんなはずはない。これは一体どういうことなのか。

 

実は卵の賞味期限は「卵を産んでから何日後」で決まるのではなく「パックされた日から何日後」で決まる。つまり古い卵でも今日パックしたら賞味期限は今日から何日後、ということになるのだ。この行為は偽装か?と問われれば、そうとはいえない。法的には合法なのだ。しかも、これは卵に限ったことではない。

 

食品衛生法では、製造日とは最終加工日のこと。問題は、この「最終加工」の定義が曖昧なのだ。例えば刺身の場合、作った日、冷凍入荷したものを解凍した日、トレイのふたをした日、ラップをかけた日、ラベルを貼った日、これらすべてが最終加工にあたる。そのため、どれを製造日にしてもよい、ということになる。つまり、「解凍すること」「袋にラベルを貼ること」「パックに詰めること」は、法律ではすべて「最終加工」で、その日が「製造日」になる。半年前に作って冷凍した干物を、スーパーで今日解凍すれば、その日が「製造日」。何日も前に作ったお弁当も、店でラベルを貼れば、そのラベルを貼った日が「製造日」になり、その日を基準に、賞味期限が決められる。法律違反ではない。

 

食の安全に対する関心が高まる中、「せめて『×月×日にとれた魚を△月△日に凍結して、○月○日にお店で解凍しパックしました』と、正直に情報を開示するべきでないか」という意見も業界から出ているが改正される動きはない。