【第20号】幼児期の積み木が、子どもの考える力を引き出す

 

 

 

「積み木」が、子どもたちの考える力を引き出す遊びとして注目を集めている。

 

 

 

◎積み木が、空間能力を鍛える

  

積木には様々な形があるが、積木の基本となる寸法は定められているため、いろいろな種類の積木を重ねていっても、同じ高さや長さのブロックを作ることができる。また、積み方もどの方向が正しいとは決まっていないため、尽きることのない自由な発想を生み出してくれる。〈左右の高さを同じにするためには?〉〈崩さないように高く積み上げるには?〉などと、子どもたちは無意識に大きさやバランスに注意しているため、いつの間にか数量や形体に対する認識が深まる。

 

積木遊びの思考は、数学的な理解から始まるともいわれている。米デラウェア大学とテンプル大学が共同で実験を行ったところ、参加した100人以上の3歳児のうち、ブロックの組み立てゲームが上手な子供は、計算テストでも成績が良いことが分かった。「ournalChildDevelopment」に発表された今回の結果は「ブロックやパズルで遊ぶことが子供の空間認識能力を鍛え、それが将来学校で難しい数学問題を解くときの助けとなる」ことを立証した。

 

 

 

◎空間能力が、数学力を鍛える

 

 米ミシガン大学の研究では、空間認識能力の向上が、数学の思考力を引き上げることが証明された。6~8歳の子供たちに空間認識テストでよく使用されるメンタルローテーション(※頭の中で図形や立体などを回転させること)を実施。バラバラのアングルの2つの物体をどう組み合わせると1つの形になるかを想像させた後、足し算と引き算をやらせたところ、各スコアが劇的にアップした。

 

研究に携わったケリー・ミックス教授は、「生徒たちに20分のトレーニングをしただけで、計算能力の向上が認められた」と、空間能力の重要性を強調する。

 

積み木は生後10カ月くらいから遊べるとも言われている。大人が何か与えずとも、子ども自身が新しい対象世界を見つめ、そこから自然の摂理を学ぶことが重要だといえる。